任意整理について知っておくべきこと:債務整理の基礎

   2018/04/18

近年ではお金を借りる際に考慮される金利について、法外に高い金利を適用する、いわゆるグレーゾーン金利が撤廃され、また総量規制によって年収の3分の1を超える金額は借りることが出来なくなるなどして、消費者が借りすぎてしまったり、返済に困ったりすることなどが減少してきました。

しかし、それでも収支のバランスや貧富の格差、あるいはグレーゾーン金利が存在し、総量規制も存在しなかった時期の借金など、様々な理由から借金をし、それを返済することに困窮している人は多いです。そこで知っておきたいのが債務整理であり、万が一のために検討できるようにしておくことが大切です。

債務整理とは

債務整理とは、借金などの債務の返済に苦しんでいる人を救済する措置であり、その方法や内容によって任意整理や自己破産、個人再生や特別調停などが様々な種類が存在します。その中でも最も簡易的で活用しやすいのが任意整理であり、実際に活用している人は多いです。

任意整理とは

任意整理とは、お金を貸す側、たとえば銀行や消費者金融、クレジットカード会社などの債権者と直接交渉することによって、元金の利息分や延滞金などをカットしたり、長期分割の契約をし直したりする措置のことをさします。先述した自己破産や個人再生などはどちらかといえばイレギュラーな方法といえるため、借金の返済などに困る人がまず検討するべきは、この任意整理となります。

任意整理のメリットを見ていきましょう。まずは先述した通り利息や延滞金をカットできる可能性があることです。債権者側としても、最終的に元金も利息も回収できないことが一番困るため、せめて元金だけでも回収しなければなりません。そのため、収入的に回収の見込みが薄いと判断する場合などには、利息や延滞金をカットしてもらえる可能性が高くなります。

返済期間の延長と利息のカット

次に、長期分割の契約をし直すことが出来る点です。元々契約していた分割期間よりも長い期間を設定することができれば、その分一度に返済する金額が減少するため、返済の計画を立てやすくなります。

ただし、返済期間が長くなるということは、それに応じて支払う利息も増えることになるため、それを防止するためには先述したように利息のカットを交渉することが大切です。

自己破産や個人再生に比べると、比較的早く交渉が終わるのが多いということもメリットの一つです。目安としては3ヶ月から半年くらいで整理することが可能です。

これらのメリットを得るためには、自己で交渉しようとするのではなく、必ず弁護士や司法書士を介することが重要です。法律関係や金融機関側のメリットなどを上手く話ながら交渉する必要があるため、専門的な知識や経験が必要となります。

また、弁護士や司法書士などの交渉が始まった時点で、借金の返済義務がストップします。この点においても専門家に依頼する方が得策と言えるでしょう。近年では街頭や電車内など様々な場所で広告を見かけるようになり、相談しやすくなっています。

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