「債務整理中の借り入れOK」の謳い文句は危険が一杯

   2018/04/17

危険な債務整理中の借り入れ

人口の多い都会では、債務整理中の借り入れOKと書かれたチラシなどを見かけることがよくありますが、こういったうたい文句には注意をしておくべきです。貸金業法が改正された影響などで、サラ金の金利は下がっています。むかしは20%~29.2%というグレーゾーン金利がとられることがよくありましたが、現在ではほとんどの業者で最高20%という利息制限法が守られています。

金利が下がっているということは消費者にとってはうれしいことですが、良いことばかりでもありません。金利が下がると業者の利益が減るので、業者は貸し出しに慎重になります。その結果、審査が厳しくなるということにつながります。

債務整理をしたばかりの人でもサラ金なら借りられるという考え方は、古いものとなっています。もちろん、債務整理中の人や債務整理をした直後の人にお金を貸してはいけないという法律はないので、業者の判断によっては借りられることもあります。

返済能力があると判断されたら危ない

「債務整理中の借り入れOK」といったうたい文句が危険なのは、だれでも借りられるといったイメージをもたれるようなものであるということです。サラ金の中には、たしかにブラックリストにのっている人でも借りられる業者はあります。しかし、そういった業者でも無条件に貸しているわけではありません。それなりに慎重に審査を行い、返済能力があることをしっかりと確かめてから貸しています。

例えば、ブラックリストにのっている人でも、過去に失敗をしているが、現在は安定した収入を得ているという人もいます。正社員で勤続年数5年、年収600万円といった人ならば、過去に借金で失敗をして自己破産をしていても、それから3年程度が経過していたら借りられる可能性があるでしょう。親から借金を引き継いでしまったといったケースでは本人の信用はそれほど下がらないこともあります。

ところが、「債務整理中の借り入れOK」といったうたい文句を出している業者の場合、だれにでも審査無しでお金を貸しているということがあります。そういった業者は、ヤミ金などの違法業者である可能性が高いので注意をしておくべきです。違法業者の場合には法律が守られていないので、金利20%よりもはるかに高額な利息をとられてしまいます。金利に換算するならば、年360%~1080%くらいの利息をとられてしまうようです。

ヤミ金のような違法業者でも、だれにでもお金を貸しているわけではありません。ある程度の調査はして、「いざとなったら家族から回収できる」「会社に勤めているので回収できる可能性が高い」などといったことを確認しているようです。逆に言えば、ヤミ金のような違法業者の審査に通ってしまったほうが危ないことに巻き込まれてしまう可能性が上がるということになるでしょう。

法律を守っていない業者は、家族や会社に対して平気で嫌がらせをしてくるようです。自分の問題だけではないので、違法業者は絶対に利用しないように気をつけておきましょう。

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